▶第24話迄のまとめ

  


(基本版)登場人物・用語紹介


りんねサイド


誰にも知られず、古いマンションで一人暮らしをしている中学生の鏡花。自身の収入で生活費が出来る限界が来ているものの、別居中の母親には逆に責め立てられる。テスト期間だけ通っている中学校でもよく思われておらず、とある生徒をきっかけにカンニングと決めつけられ、高校進学という目標も失う。失意の中、「りんね」として出会った怜莉に電話をしてしまい、この日以降「りんね」として怜莉の部屋で暮らし始める。小学校入学直前より1年に渡る記憶の欠落、亡くなった祖父の言葉を思い出す日々の中、鏡花は「りんねの生活」に安心と安堵を覚えていく。🔗ep鏡花


怜莉サイド


訳ありのりんねに事情も訊かず、一緒に暮らす提案をする。後に彼女が強い『秘匿』の影響力の持ち主と知る。彼女を助けたい理由は自分の自信のなさや孤独から来ていると気が付いている。異質の職場「中央」で働いている理由も、過去と決別しきれない自身を受け入れてくれる者達が居る為。しかし此処に来て、普通の人と同じ状態を望んだ事で、昔のままなら、もっと上手く出来ていたとの悩みも多くなっていく。それでも、りんねとの普通に穏やかな暮らしを望んでいる。最中、揺らぎ始める「中央」が抱える多くの事情と異常性に巻き込まれ始める。🔗ep怜莉


 


「怜莉は此処に居ないで」

「此処に居たら、大切な人を失うと思う」


─第23話 桜海の台詞より

 


各登場人物の個別動向
 

臥待 鏡花(ふしまち きょうか)


水野花(18)の姿で昼間は働きながら、定期テストの時だけ中学に通っていた。

〈第9話〉の出来事を機に、二十歳前の姿をした、りんねとして怜莉と暮らし始める。

怜莉を祖父に似ていると云い、昔をよく思い出している。

1年間の記憶の欠落と髪が灰色になった事、11歳の誕生日に階段から転落、怪我をした事。


日に日に怜莉への依存心が強くなっている。


〈第24話〉で階段を踏み外し落下する。


橘 怜莉(たちばな れいり)


りんねに一緒に暮らす提案をした後、りんねが強い『秘匿』の影響の持ち主と知る。それにより、りんねの詳細を知れない事態に『曝露』の影響力を使わない生き方の結果を思い知る。


悩みながらも、りんねとの穏やかで普通の暮らしを望む。


朔 桜海(さく おうみ)


仕事で怜莉と行動を共にする事が増えた。悩みがちになる怜莉のサポートに回る。

17歳の時に開かずの間で幼馴染のまりかを失い、母親も同じ部屋で亡くしている。父でもある代表に事情を聞く迄は死なせないと、梶に云う。

矢先、代表は死去。


怜莉と、りんねが中央の事情に巻き込まれる事を心配している。


梶 省吾(かじ せいご)


あかずの間に閉じ込められているのは宇宙を模した物と國村に聞かされる。

桜海の母親の不審死、自殺したまりかにも不審な点があると知る。

開かずの間が内側から閉まる場面に立ち会う。


全貌を視ない事には何も出来ないと考え始める。🔗ep梶


眞稲 まりか(まいな まりか)


2002年3月に亡くなってるが、2007年の開かずの間に存在しており、ドアを内側から閉めている。


市村 律(いちむら りつ)


怜莉に、りんねとの関わり方の問題点を指摘し、気持を伝える事を薦める。

普通の職場ではない『中央』に就職し、世俗の人間関係を断っている怜莉に思うところがある。


梶から怜莉や桜海の事で相談を受けている。


真屋 現保(まや ありやす)


真屋治療院で働く水野花が、りんねと同一人物と勘付いた怜莉の悩みを聞く。

怜莉に彼女の職場に来た事を告げるべきと云う。その日、りんねは、自分の本名は水野花と怜莉に伝えた。


此の事でりんねと怜莉双方と連絡が取れる唯一の人物になった。


國村 修治(くにむら しゅうじ)


怜莉に「帰りたい場所はありますか」と尋ねる。

開かずの間である書庫の管理者であり、まりかの事件の第一発見者。他の3人よりも中央について詳しく、育ての親のツルから情報を得ている。


梶、桜海、怜莉に代表の死を告げた際、中央と共に心中する意思を問う。


 

【用語説明】


印章(いんしょう)


誰しもが持つ『影響力』の平均値から外れ『自分もしくは他人に』『大きく影響を及ぼす状態』になった者の背後に現れる目には見えない円。大分類で12種類ある。影響力の使い方等は個人差がある。〜する、〜されるの形で現れるが一方しか使えない事も多く、また『印章』を持っていると自ら気付くケースは相当稀。


下図は『秘匿』の印章。なお鏡花の印章は不安時には形を保てない不可思議な状態となっている。第8話



干支の書(えとのしょ)


代表が無住寺院の[中央]で見つけた、長年行方知らずだった12冊の書物。平安時代に書かれたの物なのは確かだか、同じ筆同じ筆跡で近代の言葉で書き足された箇所も多く、

第24話で最終巻の『亥の巻』は禁書とされている事が明かされる。


於菟(おと)


干支の書の作者。平安時代の人物。

第17話で平安の世から現下もなお生き続けていると國村と梶が推測し、

第23話では梶が於菟は不老不死というよりも、ちゃんと死んで、ちゃんと生きていると更に推測している。


東睡(とうすい)


敷地内東側にある講堂名。中央の補助施設であり、現在は小中学生の無料塾を兼ねている。


開かずの間(あかずのま)


中央2階の書庫。重要な資料や書物が多く置かれており、名前のイメージとは逆に入る必要のある部屋。しかし

第24話でまりかが内側からドアを閉めた後、鍵穴が消失し、誰も立ち入れなくった。



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【関係図】


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